Auto-Dub Pro 導入・操作マニュアル
「Auto-Dub Pro」は、動画の文字起こし・翻訳・音声合成・動画結合を全自動で行う、プロ仕様の動画ローカライズツールです。
最新版では、YouTubeアップロード作業を劇的に楽にする「SEO情報生成」機能も搭載しました。
1. 動作環境の準備
本ツールには、ご自身のPCで動作する「Windows版」と、PCのスペックに依存せずブラウザ上で高速処理できる「Cloud Edition (Google Colab版)」の2種類があります。
→ Cloud Editionの使い方へジャンプ
Windows版のセットアップ
ご自身のWindows PCでツールを動作させる場合は、以下の準備が必要です。
1-1. Pythonのインストール
本ツールは Python 3.10 または 3.11 での動作を推奨しています。
最新のPython 3.12以降では、一部のAIライブラリが未対応のためエラーになります。
- Python 3.11.9 公式ダウンロード (Windows)
※インストーラー画面下部の「Add python.exe to PATH」に必ずチェックを入れてください。
1-2. FFmpegのインストール
動画処理エンジン「FFmpeg」が必要です。
- FFmpeg公式サイトからWindows用ビルドをダウンロード・解凍します。
binフォルダへのパスを、Windowsの環境変数「Path」に追加します。- コマンドプロンプトで
ffmpeg -versionと入力し、バージョン情報が出ればOKです。
1-3. ツールのセットアップ
フォルダ内の _setup.bat をダブルクリックしてください。
自動的にライブラリのインストールとフォルダ構成のセットアップが行われます。
2. APIキーの戦略と設定 (重要)
業務レベルで安定稼働させるためには、APIキーの設定が重要です。この設定はWindows版・Cloud版共通です。
Gemini API: 無料 vs 有料
| プラン | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 無料枠 | ・無料 | ・頻繁に429エラーで止まる ・データが学習利用される可能性あり |
| 有料枠 (推奨) |
・爆速&超安定 ・学習利用なし(機密保持) ・Gemini 3.0 Pro等が利用可能 |
・少額の費用が発生 (Flashモデルなら動画1本数円程度) |
- 翻訳 (Gemini 2.5 Flash): 約 3〜5円
- 音声 (Google Cloud TTS): 約 10〜20円 (毎月一定の無料枠あり)
※ 1ドル155円換算の概算です。正確な料金はGoogleの公式サイトをご確認ください。
設定手順
- Gemini API: Google AI Studio でキーを取得し、
system/api_key_gemini.txtに貼り付けます。 - Google Cloud TTS: Google Cloud Consoleでサービスアカウントキー(JSON)を作成し、
system/google_cloud_credentials.jsonに中身を上書きします。
3. ツールの使い方 (Windows版)
Step 1: アップデート確認
最初に _update.bat を実行することをお勧めします。Git経由で最新の機能を自動ダウンロードします。
Step 2: 素材を入れる
- 動画ファイル:
input/01_video_sourceへ。 - Web動画: GUIの「ダウンローダー」タブからURLを入力すれば、ユーザー名付きで自動保存されます。
Step 3: 詳細設定
Auto-Dub_Pro.bat を起動し、[詳細設定] タブを確認します。
- 辞書ジャンル: 動画内容に合わせて「投資」「アニメ」などを選択すると翻訳精度が向上します。
- クレジット焼き付け: 「ファイル名から自動抽出」をONにすると、
@usernameを動画に透かしとして入れられます。
Step 4: 実行
[実行] タブの **「全自動 (シーケンシャル)」** を押せば完了です。
完成品は output/03_final_video に保存されます。
4. 【新機能】SEO対策と自動リネーム
動画が完成した後の「YouTubeアップロード作業」もAIがサポートします。
動画の内容(字幕データ)をAIが分析し、バズりやすい「タイトル案」「説明文」「ハッシュタグ」を自動生成します。
生成されたテキストは、動画と同じフォルダ内の
seo_info.txt に保存されます。あとはコピペするだけです。
video1234.mp4 のような無機質なファイル名を、AIが考えた「【衝撃】〇〇がヤバすぎた件 #shorts.mp4」のようなクリックしたくなるファイル名に自動変更します。アップロード時のタイトル入力の手間すらゼロになります。
※ これらの機能は [詳細設定] タブの下部にある「SEO / YouTube用設定」でON/OFFできます。
5. 辞書機能の活用
専門用語の誤訳を防ぐため、ジャンルごとの辞書(JSONファイル)を使用できます。
辞書の作り方
system/dictionaries/ フォルダに、以下の形式のJSONファイルを追加するだけです。
ChatGPTやGeminiに「このジャンルの専門用語辞書をJSONで作って」と頼めば一瞬で作れます。
"terms": [
{"source": "Bull Market", "target": "強気相場"},
{"source": "Bear Market", "target": "弱気相場"}
]
}
6. よくある質問 (FAQ)
Q. フォントを追加したいです。
fonts フォルダに .ttf または .otf ファイルを入れてください。
GUIのフォント選択リストに自動的に表示されるようになります。
Q. 処理が途中で止まります。
無料のAPIキーを使用している場合、制限(Rate Limit)にかかっている可能性が高いです。
_update.bat でツールを最新にし、APIキーを有料枠にするか、複数の無料キーを設定してください。
7. 【Cloud Edition】Google Colab版の使い方
PCのスペックに依存せず、ブラウザ上で高速処理を行いたい方向けのクラウド版です。
Cloud Editionの特徴
| 処理速度 | Googleの高性能GPUを利用するため、Whisperの最高精度モデルが爆速で動作します。ローカルPCの数倍〜数十倍の速度が期待できます。 |
|---|---|
| 容量 | 動画データは全てGoogleドライブ上で管理します。PCのHDD容量を一切消費しません。 |
| コスト | 月額制サービスとは異なり、一度導入すればシステム利用料は発生しません(API利用料のみ)。 |
準備
- ダウンロードしたZIPファイルを解凍し、「Auto-Dub-Pro」フォルダをご自身のGoogleドライブのマイドライブ直下にアップロードします。
- フォルダ内の
system/api_key_gemini.txtとgoogle_cloud_credentials.jsonに、ご自身のキーを設定します。(設定方法はWindows版と同じです)
使い方
- ノートブックを開く: 共有されたリンクから「Auto-Dub-Pro_Cloud.ipynb」を開きます。
- 【セル1】初期セットアップを実行: 最初の再生ボタンを押し、Googleドライブへのアクセスを許可します。ライブラリのインストールが自動で行われます。(初回のみ数分かかります)
- 【セル2】詳細設定を実行: 画面右側のフォームでお好みの設定に変更し、再生ボタンを押して設定を保存します。
- 【セル3】実行: 実行したいモードを選び、再生ボタンを押します。処理が開始され、ログが表示されます。
- 動画ダウンロードの場合: URL入力欄が表示されるので、URLを貼り付けて「開始」ボタンを押します。
完成した動画は、Googleドライブの Auto-Dub-Pro/output/03_final_video に保存されます。